2011年1月21日金曜日

Zeiss Planar T* 85mm f/1.4, ピントの山 と 被写界深度

プラナー85mm & D90で少し撮影をしてきました.

なんでプラナーかって?  最高級の画像がピント合わせが面白そうだからです.

f8まで絞ってます. 
木の根元の白いもやはストームではなくて,カメラ近くの雪山のボケです.

今回はちょいとポートレートなどにも挑戦してみました.なにしろ,披露宴用のレンズなので,練習しとかなきゃ...

撮影協力 モデルクラブ Team ZOO所属 TODOKOちゃん  です.


しばらくすると肖像権契約が切れますので,ポートレートの一部は削除されます...ご了承あれ.
写真は全てJPEGの撮って出しです.整形修正はしてません.


やっぱりAFが良いに決まってます.ニコン(キャノンでも)純正が最高に決まってます...

でも,Zeissのずしりと重い精密機械の魅力に我慢できなかったんです.


F1600 F1.4 1/400sec なのでもう少しISOを下げられたかな...


参考にした記事はいくつかあります.
1.D700でカールツァイス/フォクトレンダーレンズを試す
2.Zeiss 85mm f/1.4 ZE Planar T* Lens Review
3.Mini review of Zeiss 85mm f/1.4 Planar for Nikon/Canon/Pentax
4.Zeiss Planar ZF T* 85mm f/1.4 - Review / Test Report

でも,人のレビューなんて良く理解できません.聞いただけでわかるほどプロではありませんので...

ISO200 F4.0 1/160sec  です.
ピンはあっているような,たぶん合っていない... (いろんな意味で)


分厚く大きなレンズを使い,ずしりと重い金属製のプラナー85は,一度装着すると外したくなくなる魅力があります.とにかく,かっこええ...


F1.4 手前の電球にピンを合わせてます.

開放f1.4 と大きな遠景のボケは魅力的です.暗いところで無フラッシュ撮影にも使えそうですね.


ISO200 F2.8 1/3200 雪の輝きで明る過ぎて開放で撮影できませんでした.

ASPCカメラに装着すると,約130mm相当になります.銘レンズとして有名なキャノンEF135mm F2L USMに近い焦点距離で,ポートレート(披露宴)に良さそうです.

なにげに,とど1号も悪くないレンズとの評価をしています.他のレンズはイマイチとか...(被写体として)   2号的には,そんなことはないと思うのですがね.


で,なんでプラナー85mmにしたかというと... 見てください下の写真(楽天)

注目して頂きたいのは,無限大(∞)の列です.15,7,4はメートル単位のフォーカス距離ですが,この間隔がとても広い!

ということは... 

ピントを合わせるのに
たっぷり回転させることができて,面白い!


というのがこのレンズを選んだ本当の理由です.




写り? なんじゃそれ?  難しいことは,プロにおまかせです.とどみたいな素人が使うなら,レンズなんてなんだって十二分に良く出来てると思います.


じゃあ,なんでマクロプラナー50mmで満足できなかったかって?


この写真だけMakro-Planar 50mm      F2開放です.

下の写真(楽天)を見てください.∞から2mまでの距離がほどんどないですよね.これでは微調整ができません?(しろうと考えでは) 

というか,ポートレートで使う距離では,フォーカスリングをまわす楽しみが半減しています.

一方で,最短撮影距離付近を見て見ますと(下の写真では右端で写ってません),24cmから25cmの焦点距離で,なんと25度ぐらいの回転があります.24cmから30cmですと,90度ぐらい回転させる必要があります.

さすがマクロプラナーです.マクロ領域ならミリ単位のピント合わせどころか,小数点以下のミリ単位でピントが合わせることが可能じゃないですか...恐ろしいぐらいですね.

でも,それって,手持ちでふらふらしていたら,リングの調節よりも大きくピントがぶれてしまいそうです.三脚を使ってマニュアルフォーカスでマクロ撮影なんて,素人には無用の長物ですね...



少し離れた景色の撮影はどうなんでしょう?5メートルのすぐ横が無限大になってます.ということは,5メートル以上離れていれば,ほとんどフォーカスを合わせる必要がないということです.

(プラナーの良いところは,レンズ上の焦点距離と実際の焦点距離が一致しているところです.なので,∞に合わせておけばすぐに星空や遠景が撮影できます)




ISO 1600 F1.4 電飾はすべて同じものを写してます.
中央の看板はタリーず カフェだったかな...



一方で,マクロではない普通のプラナー50mmはどうなんでしょう?

前述のマクロプラナーよりだいぶ数字の間隔が離れています.ポートレートに使われる1から5mぐらいの距離では,マクロより倍以上の回転が必要なようですね...ということはピント合わせが簡単にできるのでしょうか?


意外なことに,口コミ情報ですと,マクロプラナー50mmの方がプラナーの50mmや85mmよりもフォーカスしやすいとか,ピントの山がつかみやすいと言われています.なんででしょう?


最短撮影距離ですとこんな感じです.F1.4

カメラも写真も光学も素人なのでよくわかりませんが,ピント合わせのしやすさの要素はいろいろあるようです.
D90しか持ってませんが,例えばカメラごとにファインダーの見やすさが違うということは大事な要素らしいです.視野が明るいというのも撮影しやすい要因と聞きます.

でも,ピントの山がつかみやすいと言った場合にはどのような意味なのでしょうか?


これはうまい.ごちそうさまです.大吟醸ってどこも良く出来ていてなかなか差がわかりませんが,
義侠,根知男山,謝恩の酒とこれ はおいしいですね.
最も県外には沢山の銘酒がありますが...

素人のとどが説明するのは心苦しいのですが,フォーカスリングをまわすに連れてピントは手前から遠方に(あるいは逆)に連続的に合っていくはずです.リングをまわす早さや(前述のような)構造でピントが合っている時間は異なると思いますが,素人考えではプラナーの方がマクロよりもピントが合っている時間が長く,マクロプラナーの方が急峻にジャストピントが来て,すぐにピンが外れるような気がします.場合によって後者の方がめりはりがついてピン合わせがしやすいように感じるのかもしれません.

一方でマクロ領域の撮影ではマクロプラナーを使うと被写体との距離がミリ単位以下でピントの山がずれてきますので,なかなか山がやってきませんし,かといって山の前後でもピンが完全に外れているわけではありません.なので,ピークにぴったりとピントを合わせるのはなかなか難しいと思います.

要するにフォーカスリングがあんまり細かくないほうが,ピントは合わせやすいのではないか? ということですね.
逆に,プラナー85mmでぐるぐると大きくフォーカスを回すのは,ピン合わせが大変ということです.注

でも,マクロプラナーの5メートル領域みたいなおおざっぱな設定で,本当にちゃんとピントは合わせることができるのでしょうか?

注;実際は被写体との距離を目測して,リングを合わせてからファインダーをのぞくきますし,フォーカスエイドのランプも付きますので,それほどピン合わせが大変ということはないのですが...

F8

ここで,やーっと本題です.

ご存知のように,ジャストピントは一点ですが,ジャスピンの前後でもほぼピントが合っている領域が存在しています.いわゆる被写界深度ということですが,これはレンズから離れるとだんだんと厚くなっていきます.

例えばマクロプラナーのF2開放ですと,マクロ撮影では文字通りの紙のような薄い被写界深度ですが,3m離れると31cm程度の厚みをもちます
5mで88cmですが,これが10mになると被写界深度は360cmにもなります.


F5.6 風が吹いている訳ではなく,しろい靄は手前の雪堤のボケです.

もちろん,レンズの特質やら,どれぐらいの大きさで画像をチェックするのかで異なるとおもいますが...ここを参考にしました.

ここを見ると,被写界深度を構成している要素は,被写体までの距離(前述),撮像面のサイズ(カメラの種類),焦点距離,絞りの4つです.

絞りがボケに影響していることは知ってましたが(昨年学んだ),レンズの焦点距離の影響があまりに大きいのにちょっとびっくりです.

特に撮影の意味があるわけではありませんが,景虎と杉玉です.雪の時に撮影しておきたかったのですが..
車道の反対側から撮影してますが,85mm(130mm相当)だと画面に一杯です.

前述の表を使ってASPCカメラ,被写体までの距離を3メートルとすると,
しぼりF1.4 で,
焦点距離     被写界深度
35mm 45cm
50mm 22cm
85mm 7.6cm

となっています.35mmの被写界深度と同じだけの幅を得ようとするなら,50mmではF2.8まで,85mmではなんとF8まで絞らなければならないようです.

では5メートル離れた場合は
F1.4
焦点距離     被写界深度
35mm 127cm
50mm 61cm
85mm 21cm

この数字を良く見てみると意外にすっきりしていて,F1.4なら

85mm → 50mm → 35mmで被写界深度はそれぞれ 
....3倍.....2倍    となっているようです.

なのでフォーカスリングはこの逆数倍の細かさがあれば同じ間隔でピント合わせができることになります.(焦点距離が短ければ,フォーカスはおおざっぱでよい...?)


ゆっくり動いているバスも,タイミングを合わせれば撮影可能.

でも,この被写界深度って根拠があるのでしょうか?
とどの頭では理解できないのですが,ざっと目を通してみました.

Depth of field
Circle of confusion

よく理解できないのですが,depth of field のlimitation  の1から6を読んでいると,なんとなく所有レンズの特性というか,理屈通りではない点がわかるような気がします.






唯一理解できたのが,circle of confusionの略  “CoC” が顔みたいで面白いと...


F1.4小腹が空いたので,ランチタイムぎりぎりにすべりこんださくら亭
ここもおいしい♡
では実際に Makro-Planar 50mmf2 のリング間隔でフォーカスが可能かってことですが...(注2)

F2 1mで3.6cm    2m 14cm     3m 30cm    4m 56cm    5m 88cm  のそれぞれ被写体深度が予想されて難しい印象ですが,容易にピントを合わせることができます.(ちょっとフォーカスエイドの助けを借りてますが)

じゃあ,Planar  85mm f/1.4 開放ではどうかというと...

50mm→85mmの差は前述のごとくに大きく,f2 →f1.4 の変化もあるため,被写体まで3mとするとMakro-Planar 50mmの約1/4しか被写体深度がありません.

フォーカスリングの性能は十二分ながらも(むしろ細かすぎるか?),ピン合わせはやや難しい気がします.(ASPC機だとなおさら?)

注2;そりゃあ天下のZ社,C社なので問題があるはずはないのは十分承知してますが...

さくら亭の裏には,見事な大木が雪に覆われて美しい.でも,大分遠くから撮影してます.

ちょっと調べてみると,Planarってとてもいいレンズだと思います.欠点も素直に出て理解しやすいような...

それに,くるくるとフォーカスリングを回したいっていう最大の楽しみにちゃんと答えてくれます.今はオートフォーカスで撮ってしまうのがもったいなくて,マニュアルZeissが外せなくなってます.(でも,普通はAFがいいに決まってますので,人にはすすめませんが...)



そうそう,色々試したりして,やっと気がついたんです.いわゆる鬼分解能って言うのを見せるには...ものすごい光量が必要なんですね.太陽光とか(ストロボ)の...

開放で撮って,拡大するとどうも分解能が低いことがしばしばあって,ピンぼけの量産したと思ってました.もしかするとISO感度が高すぎるから荒いのかとも思って,ISO を200にしてもあまり変わりません.理屈の上では被写界深度がどんなに小さくてもどこかにピントは合っているはずです.どこをとっても分解能が低いときがあるのは,やっぱり光量が足らないからですかねえ?

明るいレンズなら室内でも綺麗くっきりと撮れると信じていただけに,披露宴の光量がちょっと気になります...

長くなったので,それではまた...ばいばいきーん.

あ,本文の内容によるいかなる不具合発生にも責任はとりませんので悪しからず.あくまでも素人がちょっと考えただけですので,真偽はご自分でご判断ください.とど

0 件のコメント: